「一体どないしたんや・・・?大丈夫やから。お前を置いて何処も行かへん。安心しぃ。」




ぽんぽんと子供をあやす様に山崎は凛の背を優しく叩く。




「そうだ。君を残して何処にも行かないよ。」



「ふん。」



近藤はそう言って凛の頭を優しく撫で、土方は何も言わず肩に手を置いた。



「っ・・・ごほっごほっ・・・」




感情が昂ぶったせいで咳が激しく出る。



いつもは空咳が暫く出て白湯を飲めば落ち着くのだがこの日は違った。



山崎が薬のために持って来た白湯を手渡しそれを素直に飲むがなかなか治まらない。




「ごほっごほっ・・・ぐっ・・・」




胸に火がついた様にカァーーーっと熱くなり何かが込み上げてきた。




凛はそれを感じ咄嗟に山崎から離れ部屋を飛び出した。




「凛!!」



「凛くん!?」



いきなりの事に近藤は驚く。が山崎と土方は急いで凛の後を追う。



近藤も慌てて立ち上がりそれについていく。