煙が目に滲みる。


視界が悪くて何処に子供が居るのか分からない。



「誰か居るなら返事をしろっ!!」



そう叫びながら辺りを見回す。



すると



「・・・・す・・・け・・・」




微かだが子供の声が聞えた。



聞えた方向に向かうと子供が二人ぐったりと座っていた。



「大丈夫かっ!!」




急いで子供に駆け寄る。



「ごほっごほっ・・・大丈夫・・・」




子供は咳をしながらそう答える。



「よし、今ここから出してやるからな。」



凛はそう言うと二人の子供を何とか抱き上げ、出口に向かって歩き始めた。