先輩はカチッと教室の明かりを点けて、私を鋭い眼差しで見つめる。 私は、耐えきれなくて視線を逸らした。 なんで先輩が私たちの教室に来るの…? だって、さっきまで昇降口に居たのに……。 「翠央には、色々と聞きてぇことがあるんだけど。」 先輩の声が異様に低くて私は体が震える。 近付いてくる先輩から離れたくて、私はカバンを持って後ろの扉から教室を出ようとすると、すぐに腕を強く掴まれてしまった。