「智依、ごめん…。私、教室に忘れ物しちゃったし、ちょっと担任の先生のところに用事があったんだ…。長くなりそうだから、今日は先に帰ってもらってもいい…?また明日、一緒に食べに行こっ!」


私は智依の言葉も聞かないまま、教室へと走った。



“ガラッ”


もう教室には生徒は誰もいなくて、明かりも消されていた。


思いっきり走ったせいか、息が苦しい…。


自分の席のところまで行き、カバンを机の上に取りあえず置いた。


私……バカみたい。


智依に変な嘘ついて、教室に戻ってきちゃうなんて…。