「…あと少し、翠央に近付いたら…もうキス出来るんだけどな。」 先輩のモカブラウンの髪の毛がサラッと私の頬に触れる。 先輩から時折漏れる吐息は熱を帯びる唇をもっと熱くする。 こ…このまま先輩に… キスされちゃうのかな…? 今の私の態勢じゃあ、とてもじゃないけど逃げられないし…。 そう思ったら、フルフルと微かに唇が震えるのが分かった。