「ねー知ってるー?光と優希、谷くんのこと好きらしいよー」

うそ…。

「…あれ?光って森山のこと好きなんじゃなかったの?」

「なんか乗り換えっぽいよー」

あーね。いつものことか。

このときわたしは司にあんまり興味がなかったので
適当に流した。

「純子は谷が好きなんでしょー!!」

声の主は光だった。

「違うってば!!!やめてよーもう!」

確かに純子の好きな人は違うよね…。

たぶん光は司と何らかのかかわりが欲しくて言ったんだと思う。

いつも光はこうやって男子に嫌われてしまう。

今回もそうなっちゃうのか…。

1週間くらいたったとき。

「光ねー、谷にふられちゃった。」

「え?!光、告ったの?!」

「なんかねー、誰とも付き合う気にならないから。って」

「そっかー…」

「でもいいや!新しい恋を探すの!」

ポジティブな光はいつものようにすっきり立ち直っていた。

優希は、もうすでに好きな人が変わっていたみたい。

なぜかちょっとだけ安心してしまった自分がいた…。