やっとの思いで追い付いて、乱れた呼吸を整えながら、静かに柏原の隣を歩いた。
・・・・・・。
・・・・・・。
無言で歩いてどの位経っただろう?
幾分か歩くスピードを緩めてくれたものの、相変わらず鬼の形相・俺様柏原。
「ねぇ、どこに行くの?」
最初にしびれを切らしたのは私。
なるべく神経を逆なで無いように、控え目な口調で言った・・・つもり。
それなのに、ただただ怒ったまま、ひたすら足を進める柏原。
さすがの私も、段々腹が立ってきて足を止めた。
ピタッと動きを止めた私に気付いた柏原が、無言で私を睨みつける。
そろそろ私・・・、我慢の限界ですが!