「おい!お前!!」


鼻が利くのか勘が鋭いのか、達人並みのアンテナで私の気配を感じ取ったエスパー柏原の声が、背後で響き渡る。


振り返るとそこには、かなりの勢いでご立腹中の、大魔王が!


大魔王の如く怒りメーターが振り切っちゃってるという意味なんだけど、実際、天国行きか地獄行きか、こいつにかかっている訳で・・・。


まさに、大魔王そのもの!



「私で・・・、ござるか?」


エスパーに対抗して、忍者風に返したのが気に入らないのか、眉間のしわを更に深くして、柏原が睨みを効かせた。


「俺様を待たせるなんて、百万年早い!」


そう言って、腕組み&仁王立ちで私を睨みつける大魔王。


百万年って、大魔王様と違って人間の私は、そんなに生きられませんからー!


なんて心で叫びながらも、大魔王の迫力に若干逃げ腰の私。