-梨奈-

もう嫌。
翔って、何でいつもあたしの気持ち考えてくれないの?
「オレは一緒にいて楽しいのも、キスしてドキドキすんのも・・・
梨奈だけなんだよ!」
・・・え・・・・・?
「信じてくれよ。
オレは愛乃エリカを好きじゃない・・・。
好きなのは梨奈だけだ・・・!!」
・・・・・翔。
「うん、・・・ありがとう」
エリカちゃん・・・、翔の事・・・。
「エリカちゃんと、話したいな・・・」
「あ、オレケー番知ってるぜ?」
「え!?そこまで仲良くなったなんて・・・
やっぱむかつく!!」
「あははごめん。
あいつのケー番教えてやっから、電話してくれば?」
「うん。ありがと」
あたし、もう1回エリカちゃんとしっかり話す。
それで、翔の事がほんとに好きなのか、なんで翔なのか・・・。
『はい』
「あ、もしもしっ・・・」
きゃー!やっぱエリカちゃん緊張する~!
『その声は梨奈ちゃんね?』
「あ、そうです!」
『どうしたの?』
「あの、翔のことでちょっと・・・」
頑張れあたし。
聞かないとでしょ?
「翔の事・・・好きなんですか?」
あたしやっぱり、エリカちゃんに嫉妬してる。
やきもちやいてる。
エリカちゃんが翔とキスしたから・・・。
『・・・まぁ、そうね。梨奈ちゃんもでしょ?』
やっぱり・・・。
「・・・はい」
はぁ・・・。
どうしたらいいんだろ。
「なんで翔なんですか?」
『ああ、彼かっこいいじゃない。
あたしがマスコミに迫られた時とか守ってくれそうだし♥』
「そうなんですか・・・」
キーンコーンカーンコーン・・・
「あ、予鈴だ!
すみませんエリカちゃん、一旦切りますね!」
『またね梨奈ちゃん♪』
はぁ・・・。エリカちゃん本気かも・・・。