スキ。

-梨奈-

「あ、あなた時川梨奈?」
え!?
「なんでエリカちゃんが知って・・・」
「オレが教えた♪」
翔は笑ってピースをしている。
「・・・梨奈ちゃん。ちょっと来てくれる?」
「は、はい!!」
「んじゃ梨奈、オレは教室まで行ってもどるわ!
梨奈も早く来いよ」
「うん!」
きゃーどうしよう!!
エリカちゃんと2人っきりに・・・!
「ごめんね、梨奈ちゃん」
「・・・・・え?」
何で謝ってるの?
「あの子・・・翔は、梨奈ちゃんの彼氏でしょ?」
「え、あ、はい・・・」
「その、あの子のことなんだけど」
翔のこと・・・?
翔、エリカちゃんに何かしたの?
「私あの子もらうわ」
「・・・・・・・・・は???」
もらうって・・・?
「なんか、初めてこんな気持ちになったのよね。
私歌手だから、恋愛禁止だし。
だから今まで男を好きになったことなんて1回もなかった。
でも好きになったのよね、あの子を」
はぁ・・・・・??
「ってことは・・・
エリカちゃんは、翔が好きになったってこと・・・
ですか??」
まっさかぁ。そんな・・・はず・・・
「ええ、そうよ」
!!
なんで翔を・・・・・!?
「梨奈ちゃん。あなたはかわいいわ。
美人よ。モデルだって夢じゃないと思うくらいね。
だから、翔に限らずいろんな男と恋しなさい。
そうすれば、きっと翔も忘れられるわ」
・・・それって・・・
翔と別れろってこと・・・?
「・・・・・す・・・」
「え?」
「嫌です・・・!たとえエリカちゃんのためでも、
それは無理です!」
あたしのたった1人の王子様。
それは、翔しかいない・・・。