当然、タイムはがくんと下がった。


やる気が起きなくなって、


練習も休みがちになった。


…そして、クラブのみんなに合わせる顔がなくなってしまった。


もうやめよう。


中学では、まったく反対の吹奏楽部とかにでもはいって、


楽しく過ごそうと思っていた。



でも……――。


紗「まぁだ、悩んでんの~? 彬は陸上部にしたって言ってたよ!」


そう。好きな人がね、出来たの♪


これを知ってるのは、紗耶香と薫と、拓哉と悠斗と優也だけ☆


名前はね、彬っていうの。


みんなには『あっくん』って呼ばれてるんだ。


 
空「え?まじで~!余計迷うじゃん!!!笑」


紗耶香には靭帯のこと何も言っていない。


紗「うん。あとは拓哉も。」


拓哉とは同じ小学校でおなじクラブだったから仲もいいの。


空「いいや! やっぱし、吹奏楽やってみる!」


…宣言した。笑


陸上に未練がないわけじゃない。


あっくんや拓哉といっしょに練習だってしたかった。


紗耶香は、「そっか!やっと決まったか!笑。入部届け出しにいっといで!」


って明るく言ってくれた。


ほんと、紗耶香はこういうとき神だ。


友達でよかったと心から思える親友だよ