私は髪を耳にかけながら瑠架の近くへと駆け寄った。


「薫は?」


部屋を見渡すけど、薫の姿は何処にもない。

気使わせちゃったかな…


「あぁ出てった」

「そう。座れば?」

ついつい口調がきつくなる。
瑠架に、どーしても今はお母さんの話をしたくない…