瑠架の目はあまりにも真剣だった。

その瞳に今にも吸い込まれてしまいそうな綺麗な瞳だった。


私は…


「亜結?」

私は瑠架から目線を外し、陸上の本が置いてある棚を見つめた。

「私は…」

「俺が連れてってやる」

「え!?」

私は瑠架の言葉に驚いた。

「全国大会、お前の分まで走ってやるって言ってんだよ」

瑠架は少し照れたような恥ずかしそうな顔をしてた。


それが、あまりにも嬉しくて私は微笑んだ。