「じゃあ私が施設に居るって知ってる?」

「「え?」」

あ…知らないんだ。

「多分、悠夜が私に言うなって言ったのは私が施設育ちだからじゃない?」

無言はさらに続く。

「親を知らない私に遠慮してんだよ」

何も言わなくなった二人に私は「部活の邪魔してゴメンなさい。じゃあね」そう言って下駄箱へ向かった。