俺がうなずくとますますその笑顔は輝きだす。


「え・・・」


有香が驚いた顔をした。


やった!と心の中で小さく喜ぶ。

でももしかしたら口元も笑っていたかもしれないな。


やばいくらい嬉しかった。


だって、有香が笑顔を向けてくれたから。


嬉しそうに笑って俺を見てくれたから。


「梓・・・これ・・・」


『さっきマネージャーに電話するとか言ったけど本当はコレ買ってたんだ』


驚いただろ?と俺の問いかけに有香がそのストラップに夕日が当たるように顔の上に上げた。


「・・・梓・・・」


その嬉しそうな声に俺も嬉しくなる。


そして、俺にもサプライズがあった。


有香に目を閉じて、と言われて言われたとおりにすると目を開けたとき、俺の手の中に有香に渡したのと同じ水色の袋があった。


正直言って、驚いた。


有香が俺のためにサプライズをしてくれたことにも驚いたし、袋から出てきたのが俺の渡したのと色違いのストラップだった事にも驚いた。


『嘘・・・』


「驚いた?」


『・・・当たり前じゃん』


そして有香を見ると有香がぱっと笑顔になって言ってくれた。