事務所を通じて
春妃と会うことにした。

いくら親友の娘でも
これからは気軽に会うことはできない


そう春妃にも教えたかった。



春妃は少し遅れて入ってきた。
俺の顔を見て緊張した様子だった。
理輝から聞いているんだろう。


「春妃、頑張ってるな。」


「はい・・・・。」


春妃は俺の向かいに座って
したを向く・・・・・。


「俺が何を言いに来たのかわかる?」



「理輝のことですよね。
ごめんなさい・・・」


「春妃には責任感がないのか?
今こんなことしてるのがマスコミに
ばれたらどうなるんだ?
おまえのために動いてきた
スタッフを裏切り
相手が中学生ということでは
年上のおまえが責められるのは間違いない。
おまえはどうしたいんだ?
今まで頑張ってきた夢を捨てるのか?」



春妃の肩が震えだした。


「理輝が可愛くて
理輝がまっすぐに私を愛してるって
言ってくれるから・・・・
癒されて・・・ごめんなさい・・・
でも・・・理輝と一緒にいたいの・・・」


「じゃあ、歌うのやめるか?」


春妃がすがる目で俺を見つめた。