「おとうさんの病んだ心は
おかあさんに出会って癒されたってこと。
三人の宝物もできて
だけどおとうさんが幸せにして
あげられないのが情けないんだ。
健康な男を探せよ。」


「うん、そーする。」


「おかあさんに救われたんだ。
元気で明るくて
そしてたくさんの愛でおとうさんを
包んでくれた。
おかあさんに会わなかった
人生を想像できない・・・・・
おとうさんの人生
おかあさん無では語れないんだ。」



おとうさんは目を閉じた。


「あ~~そんな二人の子供で
生まれて幸せだね、うち~」



「林檎はおかあさんに
そっくりだよ。
おまえは人を惹きつけて
元気にするんだ。」



「うちが?」



「おかあさんの忘れ形見だ。」


父は私の頭をくしゃくしゃにした。
なんだかずっと父を避けていたけど

父が大好きだった
昔に戻った気がした。