「…知ってんで。バスケ部の人やろ?」 「そうそいつ。んでさぁ、今まで恋とかに疎かったヒロが、好きなやつできたらしいんだよ!」 「…へっ?」 「しかもさぁ、同じクラスらしいんだよ!」 興奮ぎみに喋る航くんとは対象的に、うちは血の気が引いていく。 頭の中が真っ白になる。 視界が歪む。 受け入れたくない現実に、思考回路が停止する。