「おはよー愛ちゃんの雑誌もう売り切れてたー。
そういえば、うちのクラスに転校生くるらしいねー」

そう言って教室に入ってきた子の後の言葉に反応して、さっきまで雑誌を読んでた女の子達や、男子達が急に騒ぎだした。

「マジで!?男、女どっちなんだよ?」

「それはちょっと解んないだけどさー」

「おい!どっちか賭けるか!」

「いいねーじゃ、俺はー」

提案した男子の机には小銭とかお菓子が置かれていく。

「ルイはどっちだと思う?男子か女子か!」

「う~ん……でもさ、席って…」


私は最近空席になった後ろの席を見て、だよね?と朱里に言った。

「だねーー!あっ、チャイム鳴った」


楽しみだね!と笑顔を見せて朱里は自分の席へ戻って行く。

もう教室は転校生の話でもちきり。
すっかり話題が変わってしまった。
もっとお仕事頑張らないと!
なーんて思っていると先生が教室に入ってきた。