「焼却許可証も発行しましたし、今頃ウリエルが天炉を稼働させているでしょう」

てんろ?

線路とかとは違うわな。


「天界焼却炉。略して『天炉』です。悪魔関係の危険書物など、ここで選別、焼却されます」


ごみ処理ってことっすね。


「で、バルバトスは?」

ミカエル様の質問に、ラファエル様は右の中指で眼鏡を押し上げながら「狙いを変えるでしょうね」と言った。


「狙いを変えるって……召喚主は? 若松先生はもういいの?」

「口のきき方」

ミカエル様の瞳が光る。


「え……と。もういいのですか?」


訂正したオレをちらりとラファエル様は見ると「もう興味もないでしょう」と答えた。


「私の作った結界に守られてますから、手出しは出来ないですよ。あれで手だししようものなら返り討ちにしてやりますが。いえ、まず出来ないでしょうが」

ラファエル様もSみたいです。


「召喚主よりも上質の魂を見つけたようですからね」

「上質な魂?」


まったく話が見えません。