夏休みは気付けばバイトとバンドと睦月たちと遊ぶ日々であっと合間に過ぎた




充実した毎日だった



霜月も何度かすみれと遊びに来た




でもゆっくり二人きりで話すことはなくて




それでも彼女に少しでも会えるのは嬉しかった




夏休みが終わるまであと一週間



バイトは終わった




でもやっぱりモデルのバイトは楽しくて母さんに


『続けたい』



そう言うと


『言うと思った』


そう言われた


結局夏休み明けも続けて行くことになった


バンドはかなり上手くまとまり何曲か新曲を真琴先輩が作った



目標はとりあえず秋にある弥高祭(やこうさい)でやること


それを目指して夏休みに何回かライブにも出た




夏休み最後の日にもライブがあり



それに向けて練習中


『愛斗…喉大丈夫か?』



『ああ大丈夫』



永和が心配そうに喉アメをくれる



『無理すんなよ』


大和先輩も言う



『愛斗…好きぃ~』


真琴先輩は相変わらず意味がわからない言葉ばっかり言うし


『真琴…ここなんだけどこっちが先な』


『了解』


大和先輩と真琴先輩が話してる間俺は休憩をしていた


すると携帯が鳴る


着信には霜月の名前