そんなある日珍しく歩から連絡が来た



歩が久しぶりに家に来る



最近は受験勉強に終われていて家に顔を出さなくなった歩



そんな歩からの連絡


かなり心配になった


家に来た歩の顔は疲れきっていた



『どうしたんだよ』


きっと勉強にでも行き詰まり息抜きに来たのだと思うことにした



でも実際は違っていた



『愛ちゃん…俺すみれと別れた』



歩が真剣に言うから言葉を失った



一番仲の良かった二人



ケンカもあまりなくていつも冷静だった二人が別れた




凄いショックで何も言えなかった




歩はそんな俺に続けて話す



『すみれ最近勉強に行き詰まってたらしくてさ…俺はみるみる成績上げててさ気づいたらすみれの負担になってた…すみれに言われたんだ…今歩と居たら自分が嫌になる…勉強だけに集中したいからごめん別れてって』


『歩はそれでいいの?』


『別れたくないよ…だから距離置くだけでいいじゃんって言ったけどすみれの決意は堅かったから…それ以上何も言えなかった』


歩は泣いていた