そんな事を考えて居ると睦月に聞かれた


『なぁ愛ちゃん葵ちゃんは進学しないのかな』




『さぁ~聞いてないや』




その話を睦月と何度も繰り返し話していたらバイトから帰って来たの葵が言った


『進学はしないよ』


『え?』


急に言うからびっくりした



『だから進学はしないよ』



『マジで』



『当たり前…母さんに世話になりたくないし赤磐さんにも誘われたしね』



『マジで』


『うん』



そう葵はお母さんと未だに溝が埋まらないでいた



だからこれ以上お母さんに世話になりたくないらしい



赤磐さんはそんな葵の力になりたいと思っているのか


または葵の才能を認めているのか最近は良く葵の進路の話しを聞かされる





でもこの時はまだこの先の事で何もわからなかった



ただわかっていたのはきっとみんな別々の道に進むことと



それでも変わらずずっと一緒に居れる絆があること






でもそれは子供の考えでしかなかったことを俺はまだ気づいて居なかった