隣にはまだ眠っている葵が居た



俺はそっと葵の髪を撫でた



『おはよう』


葵が俺に微笑む



『おはよう』


俺も葵に微笑む



『愛ちゃん…昨日は…ごめんね』



謝る葵


『気にするなよ』


俺はまた優しく葵の髪を撫でる



二人で微笑み抱き合った




幸せだった…怖い位に



それから葵は素直に何でも言ってくれる様にはなったけどたまに遠くを見て居るときがあって



葵の寂しさは消えてない気がした



葵の全てを…知ったよな気になってた



でも本当はまだ葵の寂しさの本当の意味を俺は知らなかった



そして最近少しずつ気づいたこと



葵は我慢強いってこと


天の邪鬼だってこと


大丈夫じゃないくせに弱いくせにすぐ強がるってこと



だから不安で仕方ない


幸せだけどいつか俺の前から急に居なくなるんじゃないかと


そんな事を考えてしまう自分が居た




愛がこんなにも人を強くしたり弱くさせたりすることを始めて知った