カトレアのゆかた祭りは一週間続く。
ドレス日とはまた違った、和の艶やかさで店内が染まる。
月子は、修二に仕事に病気…毎日悩みながら、ダラダラと店に身を置いた。
ルミ子ママガ言う。
その内、修二さん、あなたに会いたくて我慢出来ずに、きっと店に来るわよ、私の勘は当たるんだから…。
月子がズルズルと、カトレアにいるのは、その言葉のせいだった。
そして…この夏のゆかた祭りを迎えてしまった。
両腕の湿疹がひどかった。
メイクで巧く誤魔化せても、服とは違う、和服は袂から、腕が見えてしまう。
ルミ子が言う。
大丈夫よ、照明は暗いし、それに、自分が思うほど人は他人の事なんてあまり見てないものよ…その言葉にその気になり…月子はゆかたで出勤した。
修二、一人の客に掛かりっきりだった月子は、その間、たくさんの客に逃げられていた。
また一からだ。