肩を落とし、生気のなくなった月子。

ハハン…この子は、あの男に惚れたんだ…ルミ子は、そう読んだ。

「月ちゃん、修二さんにお預かりしたお金ね、美咲ちゃんに渡したお金と飲み代引かせて貰っても、まだ随分余ってるから、返さなきゃいけないのよ。私から一度連絡してみようかしら」

「そうして下さい…」

「美咲ちゃん辞めたし…理由が理由だったから、修二さんが一方的に悪い訳じゃないし、また修二さんが、この店に来たいなら来て頂きましょうか?あなたが落ち込んでいる訳は…仕事の行き詰まりと病気…それだけじゃなくて、修二さんの事が一番重いんじゃない?」

「ママ……」

「私に任せてちょうだい」

この恋に…救世主がいた。