ルミ子は美咲を訪ねた。
歯は既に治されていた。
美咲は、3百万と言う金額を要求し、告訴しない事を条件にあっさりと現金を受け取った。
それから、カトレアから姿を消した。
月子は、ルミ子に呼ばれ事情を聞いた。
一応ホッとしたものの、今の月子には、まだ大きな問題があった。
「ママ、私…もう限界です。この病気は…ホステスにとって致命的…続けていく自信がないんです」
「月ちゃん、何言ってるの?今まで頑張ってきたじゃない。慢性的な病気はね、良い時、悪い時を繰り返すものなのよ。私も同じたから、あなたの苦しみ、とてもわかるわ。まぁ、その内ね、嘘のように良くなる時が来るかもしれないわよ。私も頑張ってきたのよ。
大丈夫だから、一緒に頑張りましょう、ねっ。修二さんは?あれからどうしてる?連絡は?取ってるんでしょ?」
「いいえ…何度電話しても、出てくれないから、もうそのままの状態で……」