月子は、中央警察署に連れて行かれた。

事情調書とはいうものの、二人の刑事からまるで加害者扱いの様に……。

「仲田と原田、お互いライバル、恋かたきだったって訳だな?」

「……」

「で、以前に揉めた事は?」

「ないです!って言うより、二人は面識もないのに…何でこんな事になったのか……」

「君の店の従業員、岡本っているだろ?」

「マネージャーです」

「その男が、あんたを嗅ぎ回ってた、原田に金貰ってね。店に置いてきた給料と手紙…それで、男とトンズラする事もお見通しだったって訳だよ。が…、何するか分からない原田が恐くなって…その男、朝一番に警察に駆け込んで来たんだよ、急いで走ったけど、手遅れ、血の海になってたって訳さ…」

「マネージャーね…修二さんの部屋まで調べてたなんて……」

「嫉妬に狂った挙げ句の果てか……罪な女だな、あぁ~女って怖い、原田から金取るだけ取って…無くなったらポイか?次の男に乗り換えか? 」

「………」

月子に返す言葉なんてありゃしない、その通りだから……。