修二さん…私、いったいどうしたら……。
この恋は何処まで行けど、どれだけ歳月流れようと、決して叶う事がないの?
誰か…教えて……。
「月子、そんな顔すんなよ。直ぐに帰って来るよ。7年に比べたら、たかが知れてるさ、なっ」
胸の内…言えない月子は…目で修二に訴える。
勘のいい修二が聞いた。
「一緒に行く…無理だよな?月子には、仕事…店もあるもんな…」
「……そうよね…」
一緒に行きたいよ、本当は…修二さん……。
「帰って来たら、一番に月子に会いに来るからさ、だから…待っててくれや、なっ」
修二は店を出た。
見送りに、月子も続いた。
エレベーターを待つ二人。
ドアが開き、修二が入って行く。
「今日はここでいいよ。下に、若いもん待たせてあるから」
店は満席状態だった…のにも拘わらず…。
「修二さん!私……」
ドアが閉まりかけた瞬間の事…月子がエレベーター内に乗り込んだ。
驚き、目を丸くしている修二。
月子は修二の胸に飛び込んだ。
閉じられた瞼から一筋の涙……。
修二の胸に小さな声で言った…。
「修二さん…助けて……」