お父さん……ごめんなさい。

どんなに尽くしてくれても、もう手遅れなの……。

私を許して下さい。

修二さんが好き…好きなんです。

修二さんを愛しているの。

もう、お父さんとは暮らせない。

別れよう…原田と別れよう…この身一つで出て行く事を条件に、別れて貰おう。

それで、原田が…いいよ、月子、別れよう…などとあっさり納得するのか……。

納得させなきゃ、どうしても納得させなきゃいけない。

早くしなければ、原田が離婚してしまうまでに、早く話さなければ……。

月子は、舟から飛び降りる決意を固めた。