修二の姿が見えなくなり、月子はエレベーターで2階に、ドアが開いた時!
居たではないか、嫉妬王国の閻魔大王が!
怖い顔して仁王立ち。
「見慣れない顔だな、今の客?」
「新しいお客さんよ」
「ボトルがあったと言う事は2回目か?」
「えぇ、そうよ」
「どんな仕事してんだ?」
「知らないわ」
「何も聞いてないのか?名刺は?」
「貰ってないわ」
「俺が見たところ、どうも組関係の奴に見える。あの客には気を付けた方がいい、今度来たら、冷たくあしらえ、わかったなっ 」
月子は絶句した。
言葉が出なかった。
原田の見解はズバリ的中だ。
女並みの勘の働かせ方。
嫉妬に狂う人間は、こんなにも敏感なものかと……月子はゴクリと生唾を飲んだ。