何も知らない修二が、明るく話し出す。
「今の俺の役ってさ、下の奴にいつも監視されてるだろ?ストレスってのが満杯まで来てると思うんだけど、何かこの前ね…テレビで見たんだけどさ、ストレス度数測る機械ってあるんだって。何処で手に入るんだろう?ね、月子、知ってる?」
相槌は打ってるものの、月子の表情が硬い。
気のせいか?
いいや、微笑んでいる中に何かを隠している。
その時だ!先程からこっちを見つめている、原田のただならぬ視線…に修二は気付いた。
修二と原田は目が合った。
どちらも目線を外さない……。
これから何かが起こるであろう…敵意の予感。
何か、雰囲気がおかしいと感じた修二が、
「月子、俺…今日は帰るよ」
と言った。
「えっ?もう?」
「今から済ませなきゃ用事が……また来るよ、会計してくれ、なっ」
修二はにこっと笑った。