その日の夕方…原田は月子の部屋に来なかった。
? あの人、夕飯どうすんだろ?いらないのかな?
携帯にかけたが留守電応答。
月子は店に向かった。
「おはようございます」
従業員達の声に迎えられ、その時、月子の顔色が変わった!
カウンターで!
あの見た事あるバーコード頭、原田がビールを飲んでいた。
「お父さん、どうしたの?何で!」
原田は何食わぬ顔で、月子を見た。
「お父さん、ちょっと表まで出てくれない?」
月子は原田を店外に連れ出した。
「どうゆう事よ!何で店にいるのよ!もう来ないって、約束したんじゃなかった?」
月子は興奮のあまり、大声を出していた。
「俺が店に来て、そんなに都合悪い事でもあんのか?」
原田はやけに冷静だった。
「売上にひびくって、あれだけ説明して、納得してくれたじゃない!」
「俺がいて、来なくなるような客ならいらん、俺の店だ、自分の店で飲んで何が悪いもんか」
と、原田はさっと店に戻った。
残った月子は立ち尽くす。
もう駄目だ……地獄行きの舟に私は乗っていた。