月子が朝、目覚めると…横に原田の姿はなかった。
帰ったのね…あぁあと気だるいため息。
お父さん…この頃やけにおかしくなっている。
きっと会社も家庭も上手くいってないんだ。
私はこれから…どうなるんだろ?
先が見えないよ、嫌な予感が胸中で右往左往する。
あの男と別れられない気がしてきた。
原田と手を繋ぎ、行く先は地獄……これは、天罰ですか?
修二さん……私はまた…あなたに走れない状況下にいます。
バッグに隠していた修二の名刺を眺めた。
携帯に番号を登録する。
名前は、女の名前で修子。
やはり、原田に知られると不味いわよね、会えなくなってしまったら…そんな事は辛すぎる。
修二さんにも、原田の存在は言えない。