バー「ボン」から修二が出て来た。

その顔はヤクザ……。

この迷路に出口はなかった筈…今…壁を叩き潰し…強引にでも脱出しようとしている修二。

俺は…本当の己れを見せ、月子の理解を求めた。

例え、極道していようが、月子に対する気持ちは半端ではなかった。

 俺が初めて惚れた女     月子~

振られたときたら、もう堅気になる必要もなくなった。

俺は、極道で生きていく。

頂点目指してやるさ。

稲田組の若頭、沢田保……あんたのたま貰うぜ……。

褒美に俺が大山の若頭…行く行くは跡目の座につくんだ。

親も兄弟も家も女も…俺は…何もいらない。

俺の拠り所は、背中に生きる観音さんだけ……。

沢田保よ…お前のたま取らして貰う……。