『麗奈、今日は彼氏来るから
だめなんだぁ。 本当ごめん
ね!!』
そうやって誘いを断られた。私
はホームレスだ。ホームレスと
言っても、家がない訳ではない
。家はあるが帰れない理由があ
る。私の家は、私が幼い頃に両
親が離婚して母子家庭だった。
学費は父に払ってもらってもら
っている。母は、何故か自分の
考えをただ人に押し付けるだけ
で、自分は何もしない。がんこ
ものだ。おまけに母の方では炊
事洗濯はすべて私がしている。
そんな毎日に嫌気がさしてつい
に爆発...。1ヶ月前に絶縁して
しまったのである。
そんなこんなで、今日まで友達
の家を転々として生活をしてい
た。もちろんバイトをそれなり
にしている。
そこでこの一言ときた。
そう。なんと私は今日泊まる所
がなく野宿になりそうな勢いだ
。それだけは困る。まだ17の乙
女が野宿をするわけにはいかな
い。ましてや高校生ときた。ど
うしたものか。何か考えている
と自然に体が屋上に来ていた。
屋上は立入禁止だけど、ここで
物を考えるのが好きだった。
「はぁー。」
出るのはため息ばかり。この学
校の屋上には柵がない。たかが
2階建てだが落ちる危険がある
為立入禁止だった。高いなぁ。
落ちるぎりぎりの所に座っては
いつも思っていた。今日は日が
暖かく、ウトウトしてきたそん
な時だった。
うそっ!!!おちる!!!
強い追い風と共に体が煽られバ
ランスを崩し前屈になるように
、体が地面へと吸い寄せられて
いった。思わずぎゅっと目をつ
むった。
――――――!!!!