結局私は最後まで先生の話を聞かなかった。


理由はもちろん、先生の話なんかより日曜日の予定のほうが大切だったから。


――キーンコーンカーンコーン


チャイムが鳴ると教室がざわつきだした。


私も空くんのもとへ駆け足気味で向かう。


「やっほぉ空くん♪先生に怒られちゃった(笑)」


「へぇ…まぁ隣と話してたからな。」


えっ?


機嫌悪くない?!


私なんかしたっけ?


「ちょっ…空くん機嫌悪くない?」


「そんなこと…ないよ。ちょっとこっち来て。」


空くんに言われるがまま私は人があまり入らない教室へとついていった。


「ねぇ…どうし…――んっ…」


突然キスをされた私。


前のとは違う深くて熱いキス。


「んっ……はぁ。」


一旦離れる唇。


空くんの瞳は…悲しそうだけど怒っているようにも見えた。


こんなときにも私の顔は赤くなってしまう。


私がおもいっきり息を吸ったのを確認してからまた空くんは私の唇に自分の唇を重ねる。


「――っ!…んっ…」


苦しい…


でも心地の良いキス。


お互いの唇が離れては重なる。


その繰り返しだった。


その夢のような時間に先に終止符を打ったのは空くんからだった。