私は空くんの家の近くの公園に呼び出された。


空くんは…今日は一度も笑ってはいなかった。


ずっと不安げな顔をしていた。


「ねぇ空くん…?話ってなに?」


重い沈黙を先に破ったのは私だった。


空くんはなかなか口を開こうとはしない。


「ねぇ…空く…」


「ごめん!」


「…え?」


「美奈の家ってさ、お父さんが小さい頃に亡くなってるよな?」


「う…うん。…あれ?空くんに話したっけ?」


「ううん。話してない。でも知ってるんだ。」


「どうして?」


「美奈のお父さんを俺は…見殺しにした。美奈のお父さん…本当は助かってたかもしれない…」


「えっ…お父さんは病気だったんじゃ…」


「違うんだよ…」