「美奈…落ち着いた?」


「…うん。ごめんね?」


「大丈夫だよ!じゃあ観覧車…行こっか!」


「うん!」


観覧車はカップルが多かった。


いちゃいちゃしながら待っているカップルを見ていると、正直隣にいる空くんと目をあわせることができなくなる。


私の視線の先にはしっかり繋いだ手。


それをしばらく見ていると、


「…美奈?どうした?」


と空くんが気づいて声をかけてきた。


「えっ!なんでもない!」


「…まわりがカップルだらけとか思ってるんだろ?」


…なんでわかるの?


「…どうして?」


「どうしてって…ずっと手見てたじゃん!」


「バレてた?」


「俺に隠し事はできないな(笑)!!ほら。順番きたぞっ!」


もう順番か…


なんかあっという間だったな…


「ねぇ空くん…また…来れるよね?」


「ん?あはは!当たり前だろ!?そんな不安そうな顔すんなって!」


「うーん…わかったぁ。」


「ほら乗るぞ!」


「あーい!」


そして私たちは観覧車に乗り込んだ。