ななちゃん。
今日はなんだか、きみが来てくれるような気がするよ。
……あれから何年経ったかな。
一時はここも、駐車場になったり、ぷれはぶが建ったりしたよ。
でも、ヒトがだんだん減って…
最後は、なんにもない空き地になった。
隣に建ってるアパートにも、今は誰も住んでいないみたい。
とっても静かだよ。
桜の木もなくなっちゃって、
今日みたいな夏の日は、陽射しがとても暑い。
昨日みたいな雨の日は、芯までびしょ濡れになるんだ。
もう祠も壊れてしまったからね。
ああ、ななちゃん。
きみは驚くだろうな、ここを見たら!
きみのために、すごいプレゼントを用意してるんだ。
ななちゃん、ななちゃん。
お話しがないから、わたしは日に日に小さくなっていくみたいだ。
ななちゃん。
消えてしまうまえに、
もう一度………
きみの笑顔が見たい。