手紙を読んでいくうちに
涙が溢れた。
彼の…凌の素直な気持ちが
この手紙にあった。
それに、ちゃんと凌は
私のことを愛してくれていた。
大事にしてくれていた。
でも…
私の気持ちはもう…凌の中にはいない…
「…っごめんね…凌…ごめんね…」
ちゃんとわかってあげられなかった。
私がちゃんと凌の帰りを待っていたら、
私はきっと累さんを好きにならなかった。
凌への気持ちを忘れようとしなければ
こんな苦しい気持ちにならなくてすんだ。
累さんが好き。
でも、凌への罪悪感。
この二つの気持ちが
私の中を支配しているんだ。
(…もう…今日は考えたくない…)
私は複雑な気持ちのまま、
眠りについてしまった。