♯MADOKA

「何をやってるんだ? 南」

一応、頭をコンクリに打ち付けたりはしないように、射空の体を支えてやりながら。

凶器にした鞄を放り捨てて、俺――高殿 まどか(たかどの まどか)――は、驚いていた顔をしている南を、睨みつけた。

といって、南が怯むはずもないが。