♯MADOKA

関目の激しい運転が、俺の体を揺さぶる。

突き上げる衝動。

俺のものだったはずの、南。

子供の頃から、そばにいるのが当たり前だったから、南が俺から離れていくなんて、思いも寄らなかった。

だから、射空が南を好きだと言い出したときも、割と余裕でいられたんだ。

いや、でも。

漠然とした不安は、いつも、そこにあって。