「よくねぇよ」
そう言って尚は優しい笑顔を見せた。
……ドキ。
尚の笑顔を見て俯くと、尚はあたしの隣に腰掛けた。
だからあたしも尚の隣にしゃがみ込んだ。
「……くぁ」
欠伸をする尚を見てあたしは聞いた。
「眠いの?」
「あぁ」
眠そうな尚を見てくすっと笑いながらあたしは笑った。
「眠っていいよ。あたしもう少しここにいたいから」
そう言うと尚は静かに眼を閉じた。
1分もしないうちに寝息が聞こえてきた。
ホントに眠かったんだ。
そう思いながらあたしは尚の寝顔を見つめた。
無防備な寝顔はいつも怖い印象とは違って幼く見えた。
……可愛い。
綺麗過ぎる顔に見惚れてしまう。