笑顔を絶やさない。
優しく微笑むその姿を見て、あたしはふと思う。
この人は……きっと、ううん。
絶対モテる。
そう思いながら、あたしは自分の席に着いた。
すると、突然教室の扉が乱暴に開かれた。
ビクッ!!!?
思わず身体を震わせてしまったあたし。
開かれた扉から金髪の男がダッシュで入ってきた。
ピリ……。
また、教室の空気が変わった。
金色の長めの髪。
吊りあがった細い髪と同じ色の眉に、切れ目の目。
整った顔立ちだが、少しきつそうな印象を持った。
この人も……何かヤバそう。
空気変わったし、怖そうだし。
「渡里ー!!尚見なかったか!?」
ズカズカと歩きながら、渡里君の机の前に止まった聞いている。
背も高めで迫力もある。
あたしは隣にいるその男に警戒をした。