すると尚はフッと笑って頷いた。



それを渡里君達が確認すると、桜蘭の4人の方へ走り出した。



3人の動きは目で認識するのが難しい位速い。



すごい……ホントに強い。



あたしはその場に座り込んだまま3人から視線が逸らせなかった。



気が付いたときには4人は地面に倒れこんでいた。



「う゛……」



4人の頭が呻き声を上げる。



すると尚はその男の胸座を掴んで無表情で問いかける。



「江連に頼まれたのか?」



その名前を聞いた瞬間。



男は言葉を濁した。



「いや……」



「正直に言えよ」



「あぁ……っ。そうだ」



江連……?



誰なの?



疑問に思っていると、尚は男の胸座を乱暴に放した。