次の日。
尚が言ったとおり、渡里君は来なかった。
その次の日も渡里君のいつもの笑顔はなくて、どこか寂しく感じた。
心配になってあたしは毎日メールを送った。
『大丈夫?』とか。
『今日は尚達とカラオケ行ったよ』とか。
単純なメールだけど、返事なんて返ってこないけど。
それでも……送り続けた。
詮索しないって決めたけど、心配だなぁ……。
あたし、せめて話し聞くだけでもしてあげたい。
それだけで気持ちを少しでも軽くしてあげられたらいいのに。
って単なるお節介なのかもしれないね。
そして、渡里君が学校に来なくなって1週間が経った頃。
遅刻して渡里君が現れた。
「渡里君!」
教室に入ってきた渡里君をあたしは大声で呼ぶ。
するといつものように渡里君は笑顔を見せてくれた。
「美麗ちゃん久しぶり」
よかった……。
少し元気がないけど学校に来てくれて。
ホッとしてあたしは胸を撫で下ろした。