痛いとこつかれた……って一瞬顔をしたけど、江連は苦笑いした。
「それは、前の話だろ?」
「大して前の話じゃないと思うけど?」
そうツッコミを入れる渡里君。
「そうだよなー。そんな奴のケーキ食ったら死んじまうぜ」
頭の後ろに腕を回しながら成月は独り言のように呟く。
すると江連は大声で怒鳴った。
「てめぇ等!!好き勝手言わしとけばー!!何だその言い草は!!」
すると話も聞かずに咲ちゃんはケーキを取り出して食べてしまった。
『あぁ!!!』
すると慌てた渡里君は咲ちゃんのケーキを取り上げた。
「何食べてんの!?早く吐き出せ」
そんな渡里君の声を無視して咲ちゃんはケーキを飲み込んでしまった。
「ん……おいしい」
……。
教室が静まり返る。
「ほっ、ほらぁ~言ったろ?何も入ってねぇよ」