「美麗ちゃん!」



自己紹介が終わって先生がいなくなると、咲ちゃんがあたしの元に駆け寄ってきた。



「咲ちゃん」



あたしは笑顔で咲ちゃんに向き合う。



「渡里に聞いたよ?尚君と付き合ってるんだってね」



「え……うん、まぁ」



照れる。



「照れちゃって……可愛い」



そう言って咲ちゃんはあたしのほっぺを指で突付いた。



「そんな事言ってる咲ちゃんだって。渡里君とより戻ったって」



そう言うと、咲ちゃんは微笑んだ。



「よかったね」



そう言うと咲ちゃんは大きく頷いた。



てか……。



「咲ちゃんなんでこの学校来たの?咲ちゃんならもっと上目指せたんじゃない?それに男ばっかだし危ないよ?」



だって明らかにお嬢様って感じだし。



綺麗だし。可愛いし。



すると咲ちゃんは笑顔で言った。



「ううん。あたし、美麗ちゃんがこの学校だったからここにしたの」