だって……咲ちゃんの想いが伝わった事が嬉しくて。



自分の事みたいに嬉しくて。



すると渡里君はあたしの背中を擦る。



「お願いだから泣かないで?ね?」



「うん……」



そう頷くと渡里君はさらに言った。



「それとね……咲、リハビリで大分歩けるようになったから。子の学校に編入する事になったんだ」



え??



「本当!?」



「うん。だからね。あいつ……病院生活長くて友達少ないから……美麗ちゃんにあいつの事頼みたいんだ」



「もちろんだよ!!!」



涙も引っ込んであたしは満面の笑みで渡里君に頷く。



「てか……あたしこそ!!お願いしたいくらいだよ!!」



尚達と一緒にいるから全然女友達できないんだもん。



すると渡里君はクスクス笑った。



「ありがと……やっぱ美麗ちゃんに頼んで正解だった」